
2019年6月14日に、AKB48は4年ぶりに全国ツアーを再開すると発表しました。2015年3⽉〜5⽉に⾏われた「AKB48ヤングメンバー全国ツアー〜未来は今から作られる〜」以来の約4年ぶり、 2014年12月27日(土)に行われた宮城県仙台サンプラザホールでのチームA公演以来5年半ぶりとなります。 地方在住のファンによっては待望の公演となるでしょう。
この記事で、少し角度を変えて、経営観点から今回全国ツアーの狙いについて考察してみたいと思います。
売上と動員数予想
今回の発表で10ツアーの日程が公開されました。各公演について、会場のキャパ、チケットの売上、会場の費用、席あたりの費用を以下の表にまとめてみました。今回のツアーの延べ動員数が約2万人で、チケット売上が約2億7千万という概算結果が出ました。
開催日 | 会場 | キャパ | チケット売上 | 会場費用 | 席当たり費用 |
7月7日(日) | NHK大阪ホール(大阪) | 1,400 | 19,040,000 | 945,000 | 338 |
7月20日(土) | 仙台サンプラザホール(宮城) | 2,700 | 36,720,000 | 969,700 | 180 |
8月3日(土) | 上野学園ホール(広島) | 1,700 | 23,120,000 | 410,400 | 120 |
8月17日(土) | ウェスタ川越(埼玉) | 1,700 | 23,120,000 | 517,000 | 152 |
8月20日(火) | カルッツかわさき(神奈川) | 2,000 | 27,200,000 | 634,100 | 159 |
8月31日(土) | 福岡サンパレスホテル&ホール(福岡) | 2,300 | 31,280,000 | 720,000 | 157 |
9月4日(水) | 名古屋国際会議場センチュリーホール(愛知) | 3,000 | 40,800,000 | 1,200,000 | 200 |
9月12日(木) | 江戸川区総合文化センター(東京) | 1,500 | 20,400,000 | 305,490 | 102 |
9月27日(金) | 森のホール21 | 2,000 | 25,840,000 | 303,480 | 80 |
10月22日(火) | 苫小牧市民会館(北海道) | 1,600 | 21,760,000 | 655,760 | 205 |
合計 | 19,800 | 269,280,000 | 262,619,070 | 168 |
少し気になる点を挙げますと、大阪と東京公演ではキャパ数の少ない会場が選ばれています。都市部なのでもう少し広い会場を採用しても満員になるのではないかと感じました。
経営の狙い
今回の全国ツアーのチケット料金設定とスケジュール、メンバー編成から考えると、利益の最大化が経営の狙いと予想しています。以下「チケット料金設定、メンバー編成 」、「スケジュール 」、「メンバー編成 」について説明します。
チケット料金
2014年と2015年に行われた全国ツアーではチケット料金が税込み5,000円でした。比較的に買いやすい値段でしたが、今回全国ツアー2019ではチケット料金6,800円と設定されています。前回のツアーの5,000円より1,800円高くなっています。一般的な凝った舞台セットのコンサートと近い料金設定となっています。ホール公演である限り、簡単な舞台セットになると予想されます。また、出演メンバーの人数が基本16人なので、以前よりチケット料金を高く設定する客観的な理由は見つかりません。売上の最大化が 理由として一番考えられるのはないかと思います。
スケジュール(昼夜2回公演)
スケジュールを見れば分かると思いますが、すべての公演が昼夜2回公演構成となっています。以前の公演では1回公演のパターンがありました。同じ日に同一会場で2回公演を行うと公演当たりの舞台セットの費用が安くなると容易に想像できます。また、平日の2回公演はいずれ都市部開催の公演なので、集客面としてリスクがそれほど高くないでしょう。このスケジュール設定の狙いはコスト削減だと思われます。
メンバー編成(チーム編成よりツアー選抜)
今回の全国ツアーは従来と違い、既存チームとは別にツアー選抜が設けられています。所属チームと関係なく多くの人気メンバーがツアー選抜として選ばれています。今現在発表されたツアー選抜メンバーが以下の通りです。
- 岡部麟
- 小栗有以
- 西川怜
- 向井地美音
- 倉野尾成美
- 込山榛香
- 武藤十夢
- 岩立沙穂
- 柏木由紀
- 久保怜音
- 佐々木優佳里
- 福岡聖菜
- 岡田奈々
- 坂口渚沙
- 村山彩希
- 山内瑞葵
よく見れば、ツアー選抜が出演する公演がすべて首都圏以外の地方公演となっています。これは集客と関連すると考えられます。地方公演で6,800円のチケット料金を取ると一般的なチーム体制より比較的に知名度の高い人気メンバーから構成されるツアー選抜の方が望ましいでしょう。ちなみに首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)の公演は通常のチームの出演になっています。
最後に
NGT48騒動が続いてる状況の中で、NGT48の売上が激減しています。運営会社のAKSとしてはNGT48を維持するために収益を確保しなければなりません。それが背景に、今回AKB48の全国ツアーの再開につながる要因の一つと考えれらますし、チケット料金が高く設定されている理由にもなっています。いずれにせよ、今回の全国ツアーで地方在住のAKB48ファンが笑顔になればそれでいいと思います。
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参考資料
SKE運営が社名変更の衝撃 発足から3か月で異例事態・山口騒動が思わぬ飛び火
https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/akb/1423836/
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